ネガティブ脱出ワークブック

ちょっとしたミスでも自分を責めてしまう時に:心を軽くするワーク

Tags: 自己肯定感, ネガティブ思考, セルフコンパッション, 心のワーク, 人間関係

「どうして私だけこんなにダメなんだろう」と感じていませんか?

ちょっとした連絡ミス、簡単な書類の入力間違い、あるいは家族や友人とのささいな行き違い。そんな時、あなたはどのように感じているでしょうか。

周りの人はほとんど気にしていないように見えるのに、自分だけがその出来事を何度も心の中で反芻し、「どうしてこんな簡単なこともできないんだろう」「私って本当にダメだ」と、自分自身を責めてしまう。まるで、自分の中にだけ厳しい審査員がいるかのように、どんな小さなミスも見逃さずに、自分を否定する言葉を浴びせてしまうことはありませんか。

もし、あなたがそうだと感じているなら、あなたは決して一人ではありません。多くの方が、あなたと同じように、身近な出来事で自分を責め、落ち込んでしまう経験を持っています。

自分を責めてしまうのは、あなたが優しいからかもしれません

自分を責めてしまう背景には、もしかしたら「完璧でなければならない」という思いや、「人から認められたい」「迷惑をかけたくない」という優しい気持ちが隠れているのかもしれません。一つの小さな出来事を、まるで自分自身の価値すべてを否定するような、大きな問題として捉えがちです。

でも、本当は、あなたは多くの良いところを持っているはずです。ただ、その厳しすぎる自己評価のフィルターを通して見ているために、自分の良い部分が見えにくくなっているだけかもしれません。

ここで、そんなあなたの心を少しだけ軽くするための、簡単なワークを試してみませんか。特別な準備は必要なく、数分あればいつでも、どこでも試すことができます。

心を軽くする「やさしい視点切り替えワーク」

このワークは、自分を責めてしまう時、一度立ち止まって、別の視点から自分を見てみる練習です。

ワークの手順

  1. 「いま、何が起きている?」と心の中で問いかけてみる まず、あなたが自分を責めているその状況や、心の中にある感情を、少しだけ距離を置いて観察してみましょう。「あぁ、私は今、このミスで自分を責めているんだな」「不安な気持ちになっているな」といったように、まるで他人事のように、淡々と眺めてみます。感情に飲み込まれず、ただ「観察する」ことがポイントです。

  2. 「もし、あなたの大切な友人が同じ状況だったら?」と考えてみる 次に、あなたがもし、とても親しい友人や、大切な家族が、あなたと同じようなミスをして落ち込んでいるのを見たら、どう感じるでしょうか。あなたは、その友人を責めるでしょうか。それとも、どんな言葉をかけるでしょうか。きっと、「大丈夫だよ」「誰にでもあることだよ」「そんなに気にしなくてもいいんだよ」といった、優しい言葉をかけるのではないでしょうか。

  3. その友人に、どんな言葉をかけるか想像してみる 友人に寄り添うように、具体的にどんな言葉を選ぶかを想像してみてください。心の中で、その言葉を声に出してみましょう。「そんなに自分を責めなくていいよ」「次はきっとうまくいくよ」「あなたは何も悪くないよ」など、心から相手を励まし、受け入れる言葉を思い描いてください。

  4. その言葉を、そっと自分自身にもかけてあげる 最後に、ステップ3で友人にかけた優しい言葉を、今度は自分自身に向けて語りかけてみましょう。心の中で、あるいはもし可能なら、実際に声に出して、その言葉を自分自身に届けます。最初は少し気恥ずかしいかもしれませんが、「大丈夫、私」と、そっと自分を包み込むように語りかけてみてください。

ワークの効果と続けるヒント

あなたの心に、やさしさを

自分を責めてしまうことは、決してあなたが悪いからではありません。むしろ、真面目で、一生懸命で、優しい心を持っているからこそ、そう感じてしまうのかもしれません。

このワークは、あなたの心に、少しずつ優しさの種を蒔き、育てていくためのものです。一度試してみて、もし少しでも心が軽くなったと感じたら、またいつでも思い出して試してみてください。

焦る必要はありません。ゆっくりと、あなたのペースで、ご自身の心と向き合っていきましょう。私たちは、いつでもあなたのことを応援しています。